古家の改修のことを、最近「リフォーム(改築・模様替え)」「リノベーション(再生)」や「コンバージョン(変換・転換)」、「リファイン(洗練・精製など)」などといいますが、
なかなかその整理も理解もたいへんですね。
どんどん新しい言葉や価値観が生まれています。
これから家を考えている方で中古住宅を購入して改修しようとする場合。
設備等の劣化や外壁や屋根など外皮面の劣化に伴う更新。
ちょっと棚が欲しい、手すりが欲しい。
「部屋が足りないなぁ」から、「ちいさな部屋たちをまとめてしまうか」など。
はたまた、古家をお持ちの方でその扱いに悩んでいる場合。
大きなものから小さなものまで、その要望は様々。
そこに加えて、耐震診断や省エネ化などを加えてくると、それはもう大掛かりになってたいへんですね。
何が言いたいかというと、大きな時間軸で改修計画をたて、短期・中期・長期と3段階くらいで進めていくというのも手かと考えています。
資金に余裕がある場合はいいのですが、おそらくみなさんが「どのくらいお金がかかるか不安」に思われていることと思います。
短絡的に一部を改修した場合、その後の改修でその部分がネックとなり、無駄なお金と時間になりかねません。
もちろん、長期となると住まい方やライフスタイル、家族構成が変わっているかもしれませんが。
そういったことを事前に協議しながら、短期・中期計画を立てていくことがとても大切だと思います。
我々が入ったときには、既になんらかの改修が素人同然・無資格・無許可の「リフォーム業者」によって行われていたことも何度かありました。
後先考えずに、即物的な提案と利益優先でとんでもなく使いにくい上に、工事管理もお粗末だったりすることもしばしば。
はっきり言って、改修はとんでもなく経験と勘が必要です。
ですから、新しい会社であったり、新聞折込や飛び込み営業のリフォーム会社さんには要注意です。
もちろん、自分でできることはご自身でされればよろしいかと思います。
大賛成なのですが、近所の工務店などに一度相談をされたらいいです。
ペンキひとつ、なんでもいいわけではありませんし、その施工手順もプロに教えてもらってからすると、何年か後の改修で無駄な手間も省け、そもそも長持ちがすると思います。
急を要する工事の場合でも、ひとつ呼吸をして「待てよ、将来的にはどうしようか…」などと気軽に相談できる工務店や建築士を見つけておくと、その後の資金計画もスムースでしょうし、中長期的には快適で豊かな暮らしが続くものと思います。