株式会社幸工務店

手。

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M邸スケッチ01_1
我々の仕事だけではないと思いますが、「手を動かす」ということの大切さをここ最近よく感じます。
体を使うこと。
目を使い、10指を使い、感覚のインプットでありアウトプットを担う万能のツール。
頭のなかのことを表出する手段としては言葉もありますが、なんと言っても思いをカタチにする「手」の役割は殊更重要です。

設計業務でいえば、ヒアリングしたことを言葉にする、絵にする。
ラフデザインをするときに、面積や納まりを電卓片手にセクション紙に書き込んでいく。
図面はCADで書きますが、検討はやはり印刷したものに色を付けたり鉛筆やペンで推敲していく。
そういった昇華の過程はかならず手で行っているような気がします。
また、既存建物の調査でも写真は撮れど、採寸し図面に落としていくのは必ず手書きです。
多少なりとも絵心がないと、事務所に帰って「あれ?」なんてことも。

また、現場では木を削り、かんなをかける。
穴を開け、叩いたり、ときに手でひっぱって反らしてみたり。
切る、組む。
拭く、敷く、並べる、なでる。
まさに、毎日「手を使う」ことの繰り返しです。

打合せなどで、直接パソコンで文字にする人もおられるかもしれません。
最近は手帳もデジタル化して、スケジュール等はスマホに入力、という方も増えていることでしょう。

手で文字を書くということが大切とうたう小説家の林真理子さん。
メールではなく手書きの手紙が好きだとおっしゃる建築家の中村好文さん。

時節柄、年賀状の印刷をしながら(しかも宛名まで!)、味気ないなぁと思ってしまいます。
多忙などというくだらない理由で、ごめんなさいをしておりますが、せめてもと思いスケッチを描いてみたり。

汚れて臭くても石鹸やシンナーで洗えば元通り、破れても絆創膏で元通り。
本をめくり、魚をさばき、ワインを開ける。
そういえば、こうしてキーボードを叩き、スマホをフリックするのも「手」

手仕事なのだから、もっと手の感覚を磨いていこう。
お気に入りのペンで文字を書き、絵を書こう。

そんなことを思う師走です。

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